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おとなしかった犬が高齢になったら攻撃的に

犬の性格が変わっちゃった?

犬の社会的生活は、飼い主家族との生活のほか、散歩で出会う顔なじみの近隣の犬、ドツグランで出会う初対面の犬なども含まれます。そんなとき、吠え立てたり、怯えて逃げ回ったりしないためにも、子犬のときからのしっかりしたしつけが飼い主には求められます。
犬は本来は集団で狩猟生活する動物だったこと、その集団内では何より序列が重視されること、という点を心に刻んでおかねばならないのです。
犬の心理は、つねにこの原点に立ってみると察することができますし、ペットとしてのしつけもこの原則に従えばうまくいくのです。
ところが、そうやってしつけができ、穏やかな犬として暮らしてきたコが、急に攻撃的な犬に変わってしまうことがあります。それが年をとってきたときです。
たとえば、大型犬で、ケンカするまでもなく地域のボスだとみんなからも認められたコがいました。そのボスは、見た目は恐ろしげでもめったに吠えたりせず、子どもが触りたがれば飼い主の指示に従って「伏せ」をして待つ賢さです。
ところが突然そのボスが、別の大型犬に噛みつく事件が起こります。
大型犬同士でライバルながら、それまでは公園でも適度に住み分けていた二頭でした。そのライバルに噛みついたというのです。「まさかあのコが!」と、犬の散歩仲間は思うでしょうが、これがボス犬の高齢化のサインなのです。
自分が年をとり、視力や聴力はじめボスに必要な体力が衰えてきていると気づいた犬は、ボスとしての自分の地位を奪いそうなよその犬を攻撃して、自分の地位を守ろうと噛みついたのです。攻撃したのは、体力への不安の裏返しだったのです。
ボス的な存在だったこの犬が攻撃するのは、大型犬だけではなくなるでしょう。近寄ってくる子どもになでさせようとしたとき、子どもに吠えるかもしれません。それまでボスを慕ってまとわりついていた小型犬を噛むこともあります。
高齢になった犬の飼い主は、体力の衰えぶりに気がついたら散歩中は注意が必要です。そんな高齢犬を散歩仲間にしてきた小型犬の飼い主も、相手を刺激しないような気くばりが求められます。
こうした事例は、ボス犬だけに限らず、どんな犬にも、そして、飼い主と愛犬のあいだでも起こります。ブラッシングしようとした飼い主の手に驚いて噛みついたりするのです。視力が衰えてブラシに見えなかった可能性もあります。もしかしたら関節や筋肉の痛みを我慢していて、むやみに体に触れられるのを嫌ってということも考えられます。

年老いた犬は、何事も無理強いせず、落ち着けるケージや犬小屋を用意して居場所をつくると、くつろいだ老後を送らせてあげられます。